2020.04.17

涌井秀章の元女房役が横浜高の監督に。
「練習で泣け、試合で笑え」

  • 大友良行●文 text by Ohtomo Yoshiyuki
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 昨年9月、当時の指導者たちによる部員への暴言・暴力行為が発覚し、監督、部長が解任。それ以来、空席となっていた名門・横浜高校の新監督に、元神奈川県立白山高校の教員監督で、横浜高OBの村田浩明氏(33歳)が就任した。4月1日の会見で、村田監督はこう決意を述べた。

「18年前、横浜高校の門を叩いた時に、夢と希望、そして不安を感じたことなどが蘇ってきます。歴史と伝統のある学校で、母校のために頑張るつもりです。監督不在のなかで高山大輝コーチらがチームを支えてきた。それを引き継ぐかたちで、この夏にかける思いは強いです。なんとか3年生が甲子園に行って、そこで横浜高校のいい思い出をつくれるようにしたい」

横浜高の新監督に就任した村田浩明氏 現役時代の村田監督は、強肩と鉄壁の守りで1年秋から横浜高の正捕手として活躍。2年春のセンバツでは成瀬善久(元ロッテなど)、涌井秀章(楽天)とバッテリーを組み準優勝。3年夏は主将として甲子園出場を果たしベスト8に進出するも、準々決勝で駒大苫小牧(南北海道)に敗れた。

 村田監督が指導者の道を志したのには、当然のことながら理由がある。

 駒大苫小牧に敗れたあと、応援席にあいさつを終えてベンチに戻ると、渡辺元智監督(当時)から突然、こう声をかけられた。

「いつかここに戻ってこられたらいいなぁ」

 その瞬間は「えっ」と思わず言葉を飲み込んだが、そのひと言がいつまでも頭から離れず、本格的に指導者の道を目指すことになった。