チームの不祥事で出場辞退も経験。ドラフト候補の今川優馬は不屈の精神を持つ (3ページ目)
また動画でも憧れとするミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)らを参考にするなど研究を怠ることはない。
外野守備もプロで名手として鳴らした山森雅文コーチ(元オリックス)のもとで成長を遂げている。同コーチは取材時のオープン戦で思うように快音が響かなかった打撃についても「今川は自分で自分のことを調整できるので心配していません」と、取り組む姿勢や工夫において厚い信頼を置いているようだった。
中学時代は無名で、東海大四高(北海道)には一般入試で進学。高校ではレギュラーを掴みかけた時期にケガをして甲子園は代打での出場のみ。大学でも3年春の全日本大学野球選手権で本塁打を放つも、野球人生を賭けていた4年は出場辞退。
挫けてしまってもおかしくない経験は山ほどしてきたが、いつもその不屈の精神と明るい笑顔、そしてその力強いスイングで不安や迷いを振り払ってきた。
日本の野球界が再び活気を取り戻した時、今川のひと振りがスタジアムに大きな歓声を呼び起こすことを心待ちにしている。
3 / 3