2019.04.06

未来の名捕手候補がセンバツに集結。
世代No.1の称号は誰の手に?

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 東邦の優勝で幕を下ろした選抜高校野球大会(センバツ)。今大会は奥川恭伸(星稜)などの好投手に注目が集まった一方で、捕手にも好素材が揃っていた。

 とくにプロスカウトも熱視線を送ったのが、東妻純平(智弁和歌山)と山瀬慎之助(星稜)の強肩捕手である。現時点ではこの2人に、センバツ不出場ながら全国実績のある有馬諒(近江)を含めた3人が今年の「高校ナンバーワン捕手」を争う構図だろう。

昨年から智弁和歌山の正捕手として活躍している東妻純平 今大会には、ほかにもキャッチングに定評がある野口海音(履正社)、打撃力が高い石﨑聖太郎(春日部共栄)、抜群のスローイングを見せる進藤勇也(筑陽学園)、捕手としての総合力が高い江川侑斗(大分)などの好捕手が目立っていた。野口や石﨑に話を聞くと、ともに意識している捕手として山瀬と東妻の名前を挙げた。

「地肩の強さは星稜の山瀬くんや智弁和歌山の東妻くんの方が上ですけど、自分は捕ってからの速さで勝負したいです」(石﨑)

「星稜の山瀬くんは肩がものすごく強くて、僕は東妻くんよりいいと思いました。自分もボールを後ろに逸らさない技術では負けないようにしたいです」(野口)

 おそらくは、大会の目玉選手だった奥川の投球を受けていることも山瀬の注目度を高めた要因だろう。智弁和歌山の東妻にとっても山瀬は「刺激になる存在」だという。

「自分も足りないところがあるので、山瀬や甲子園には出ていませんけど近江の有馬は気になります」

 東妻に「誰にも負けない武器はありますか?」と聞くと、少し考え込んだ後、「肩ですかね。そこだけは負けたくないです」と返ってきた。

 東妻は智弁和歌山、日本体育大を経てロッテにドラフト2位で入団した東妻勇輔の弟である。最速155キロを計測する馬力型右腕の兄に負けず劣らず、弟の純平も遠投125メートルの”爆肩”を武器にする。