2018.08.16

100回大会は目玉不足から豊作へ。
ドラフト上位候補は6人いる

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

「正直、春の時点では『今年は大変だな……』って思っていました。大阪桐蔭の根尾昂(ねお・あきら)、藤原恭大(きょうた)以下は力が離れちゃうかなと……。それが夏になって盛り上がってきた。収穫はありました。2年生の逸材も多くいたし、来年への楽しみができた大会になりました」

 あるパ・リーグ球団のスカウトがそう語ったように、春の段階で注目されていた大阪桐蔭の2人以外にも報徳学園の小園海斗、金足農の吉田輝星(こうせい)らスターが誕生。春は「目玉不足」と嘆いていたスカウトたちも大満足の大会となった。

190センチの長身から150キロ近い速球を投げ込む浦和学院・渡辺勇太朗 今大会のビッグ3は根尾、藤原、小園の3人で、どのスカウトに聞いても「ドラフト1位確実」と太鼓判を押す。

 そのなかでも、とくに人気が高いのが根尾だ。

「見るたびに成長している。去年はショートができるのか? 外野手になっちゃうんじゃないかと思っていたけど、今は十分ショートを守れる。学習能力がある証拠。プロは考える力があるヤツが生き残る世界。ピッチャーとしても可能性があるし、本当に楽しみな選手です」(パ・リーグ球団スカウトA氏)

「根尾、藤原、小園の3人を比較して、春から夏にかけて一番技術が上がったのは根尾でしょう。将来性はナンバーワン。松井稼頭央や今宮健太を想像していたけど、間違いなく今宮以上にはなる。メジャーでプレーした松井レベルまでいけるかどうか」(パ・リーグ球団スカウトB氏)

「スピード、柔軟性、体のキレに加えて、天性のパワーと瞬発力もある。体勢が崩れても投げられるボディバランスは素晴らしい」(セ・リーグ球団スカウトC氏)

“伸びしろ”という意味でもっとも魅力なのが根尾という評価だ。

 一方で、藤原、小園はすぐにでもプロで使えるという声が上がる。高校生の左投げの外野手は評価が低くなりがちだが、それをいっさい感じさせないのが藤原だ。

「スピードはほれぼれするね。ストライドが大きく、ダイナミックな走りをする。盗塁のスピードというより加速がすごい。プロで二塁打、三塁打の記録をつくるんじゃないかな。プレーに強さがあるし、常に安定して結果を残すのも重要な部分だね」(A氏)