2016.07.21

細山田武史の笑顔。元プロたちが晴れの「都市対抗」で味わう充実感

  • 菊地高弘●文・写真 text&photo by Kikuchi Takahiro

「楽しいですよ。『一球の重み』というのはどこで野球をやっていても同じだと思うんですけど、社会人はトーナメントでより一層感じますね。一打で流れが変わったりするので、詰めが甘いと大量失点につながることもありますし」

 七十七銀行(仙台市)との初戦に勝利した試合後、多くの報道陣に囲まれた細山田武史は「初めての都市対抗」の感想を問われ、こう答えた。

拡大する 今年から社会人野球の名門・トヨタ自動車でプレーする細山田武史 細山田は2009年から横浜(DeNA)で5年間プレーし、昨年までの2年間をソフトバンクで過ごした「元プロ野球選手」だ。昨年10月にソフトバンクから戦力外通告を受け、今年から社会人野球の名門・トヨタ自動車(豊田市)に所属している。

 社会人野球は毎年夏に都市対抗野球大会(東京ドーム)、秋に社会人野球日本選手権(京セラドーム大阪)が開催されており、これが「二大大会」と呼ばれている。特に現在開催中の都市対抗は各チームが威信をかけて戦うため、例年、大きな盛り上がりを見せている。

 細山田は16日の初戦・七十七銀行戦に8番・捕手としてスタメン出場した。先発マウンドに上がったベテラン右腕・佐竹功年は早稲田大時代の3学年先輩。11年の時を経て再び同じユニフォームに身を包んだが、当初はその変貌ぶりに驚かされたという。

「大学の頃はパワーピッチャーで、荒れ球で抑えるというタイプだったのが、社会人でフォームが変わって、意識も変わったのだと思います。自分自身のことを理解していて、その上で相手と戦っていくことがすごく上手。ウチの投手陣、全員が見習うべき存在だと思います」