2016.07.07

消えゆくPL学園野球部。そのDNAは遠く秋田で芽吹いていた

  • 菊地高弘●文・写真 text&photo by Kikuchi Takahiro

 PL学園の灯が消えかかっている。

 甲子園通算96勝30敗、春夏合わせて優勝7回、準優勝4回。数々の名選手をプロに輩出した。そんなPL学園も今年度限りの野球部の休部を発表。すでに部員の募集を停止しており、来年度以降も募集再開のめどはたっていない。今夏を部員12名で戦い、その後は事実上の廃部になることが予想される。

 一方で、OBの清原和博が覚醒剤取締法違反で逮捕され、有罪判決を受けるという悪いニュースもあった。

 かつては「強豪校」の代名詞だった名門の落日を惜しむ声が多く聞かれるなか、大阪から遠く離れた北の地でPL学園OBの新たな芽吹きがあった。

今年6月に明桜の監督に就任した西野新太郎氏

 西野新太郎、35歳。秋田・明桜高校の監督に就任したばかりのPL学園OBだ。

「自分にとって、PLのOBということは武器になっています。僕はピッチャーでしたが、バッティングをつながりのあるOBから教えてもらうこともあります。選手に合う、合わないは別にして、『こんな考え方もあるんやぞ』と提示できることは指導者として大事なことだと思ってます」

 監督に就任したのは今年の6月13日。夏の大会開幕まで1カ月を切っていた。低迷していたチームを部長として生活面から立て直し、春の秋田県大会準優勝、東北大会ベスト8という好結果につなげた功績が認められたようだ。

「PLで学んだことは、今も自分の指導のベースにあります。でも、彼らはPLの選手ではありません。PLと同じことをしていたらダメだと、今までの指導者人生で教わってきました」