清宮幸太郎、オコエ瑠偉......若き侍たちが挑む「初の世界一」

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 前回の18Uワールドカップ決勝が行なわれた2013年9月6日のことはよく覚えている。開催地・台湾時間の未明に、2020年の夏季オリンピック開催地が日本に決まったというニュースが飛び込んできたからだ。

W杯で初の世界一を目指す侍ジャパン高校日本代表のメンバーたちW杯で初の世界一を目指す侍ジャパン高校日本代表のメンバーたち

 その日、高校日本代表は決勝でアメリカに敗れ、初の世界一はならなかった。指揮を執った西谷浩一監督(大阪桐蔭監督)は、主将を務めた森友哉(現・西武)や松井裕樹(現・楽天)、安樂智大(現・楽天)らを前にこう話した。

「君たちの中から、2020年の東京オリンピックで復活するかもしれない野球の代表選手が出て、アメリカにリベンジしてくれることを願います。僕らも機会があれば、君たちの分まで頑張って、次こそ世界一を獲りにいきたい」

 あれから2年が経ち、日本で初開催となる今回のW杯は、西谷監督のほか、仲井宗基コーチ(八戸学院光星監督)や島田達二コーチ(高知高監督)という前回と同じスタッフとなった。

 それだけアメリカへのリベンジ、そして初の世界一は日本の高校野球界の総意であり、悲願ということなのだろう。

 今回、侍ジャパンの高校日本代表に選ばれたのは、以下の20人。

■投手
佐藤世那(仙台育英)、成田翔(秋田商)、高橋樹也(花巻東)、小笠原慎之介(東海大相模)、上野翔太郎(中京大中京)、高橋純平(県岐阜商)、森下暢仁(大分商)、勝俣翔貴(東海大菅生)

■捕手
伊藤寛士(中京大中京)、郡司裕也(仙台育英)、堀内謙伍(静岡)

■内野手
平沢大河(仙台育英)、津田翔希(浦和学院)、清宮幸太郎(早稲田実業)、宇草孔基(常総学院)、杉崎成輝(東海大相模)、篠原涼(敦賀気比)

■外野手
豊田寛(東海大相模)、オコエ瑠偉(関東一)、舩曳海(天理)

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