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大本命不在。混戦の「夏の甲子園」を制するのは? (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 また、昨年秋の明治神宮大会で準優勝を飾った日本文理(新潟)は強力打線で勝負する。神宮大会決勝の沖縄尚学戦で1試合5本塁打を放った打線は、新潟大会で本塁打こそ1本だったが、その1本が決勝で小太刀緒飛(こだち・おとわ/3年/外野手/左投左打)が放ったサヨナラ3ラン。チーム打率.372と強打は健在だ。エースの飯塚悟史(3年/右投右打)は安定感が増し、課題の立ち上がりをうまく乗り切ることができれば、大崩れはない。

 この他にも、昨年の甲子園メンバー7人が残る大垣日大(岐阜)、主砲・望月大貴(3年/外野手/右投左打)を中心にした強打で波に乗ると怖い東海大甲府(山梨)、昨春センバツ4強時からの主力・浅井洸耶(3年/内野手/右投右打)を筆頭に福井大会5試合でチーム打率.438の大会記録をマークした敦賀気比(福井)、赤川太一(3年/内野手/右投左打)、太田光(3年/捕手/右投右打)ら好選手が揃う広陵(広島)、逢沢峻介(3年/外野手/左投左打)をはじめ能力の高い選手が集まる関西(岡山)、全国区の打線を擁する三重などが上位進出を狙う。

 昨年は、夏の大会では珍しく守備力の高いチーム(前橋育英)が優勝を飾ったが、はたしてこの夏は――。絶対的な本命がいないだけに、終盤の逆転劇が目立った地方大会同様、大混戦が予想される。初戦から強豪校同士のぶつかり合いが多い今大会。激戦を制するのはどのチームなのだろうか。

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