中村俊輔、ベンチ外という屈辱の日々。キング・カズ「サッカー、楽しいな」の言葉に勇気をもらった (5ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

【このままでは終わりたくない】

「早さんが監督になってから、チームメイトの自分らしいプレーが増えていった。そうすると楽しいし、自分のプレーに責任感も出てくる。チームとして"はめすぎない"ことで、サッカーの楽しさをまた感じられた。自分ももっと勝負したい。戦いたい。そういう気持ちが強くなっていったね」

 迎える2022年の舞台は、3シーズンぶりのJ2だ。それもまた、中村にとってモチベーションになる。

「落としてしまっていなくなるのではなく、取り返したい。スポンサーや会長の小野寺(裕司)さんたち、みんなが一生懸命なんとかしようとしてくれたりした。それでも落としちゃったから、このままでは終わりたくない。横浜FCにもまたオファーをしてもらえたから。チャレンジだね」

 2022年に44歳を迎えるレフティは、また新たな挑戦心を胸に、芝生の上に立つ。

(後編につづく)

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る