【新車のツボ170】トヨタRAV4。これは新しい時代のスポーツカー? (3ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 というより、純粋に300馬力超の心臓をもつトヨタブランド車じたい、そもそも数えるほどしか存在しない。調べたら、今現在の日本では、これ以外にセンチュリー、クラウンハイブリッド、ランドクルーザー(第33回参照)、スープラ(第158回参照)の最上級モデル......という、そうそうたる面々である。

 実際、(電池残量を十分に残した状態で)RAV4 PHVのアクセルを踏み込んだときの突進力は、クルマが一瞬フワッと浮いた?......と錯覚するほどだ。そう思ってしまうのは、このハイパワーの少なくない部分を電気モーターで生み出しているからでもある。

 純粋なエンジン車はいかに高性能でもアクセルを踏んでから実際に反応するまでに、大なり小なりの"間"が存在するのが宿命だが、電気にはそれがない。このクルマでも2個のモーターが間を埋めており、トヨタはそれを"E-Booster"と呼ぶ。運転している人間の感覚では、RAV4 PHVのアクセルを踏んだと同時......というより踏もうと思った次の瞬間に、背中をドーンと蹴り飛ばされるかのようだ!

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