【新車のツボ128】ボルボV40毎日がおいしい良質乗用車 (2ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真  text&photo by Sano Hiromune


 現在のV40は2012年に本国デビューしたモデルで、これまでの例でいえばモデルライフ後半にさしかかっている。細部をマイナーチェンジして先日発売されたこの最新型は、すでに最終仕上げに近い段階といっていい。

 V40はトヨタ・プリウスやフォルクスワーゲン・ゴルフと同等サイズ。だが、ボルボはトヨタやフォルクスワーゲンより少しだけ高級感を売りにするブランドで、今のボルボでもっとも小さくて安価なV40は、いわば"プチ高級乗用車"である。


 ボルボといえば、第48回でも取り上げたように"セミ自動運転"の先駆者でもある。全車速対応の車間距離維持クルーズコントロールや積極的に車線キープするステアリングアシストで、完全な手ばなし運転こそできないが、まるでクルマに意思があるかのように走る最新システムは、このV40にもつく。

 もっとも、同種技術はここ数年で普及しているので、今やめずらしいものではない。だが、さすがボルボには一日の長があって、設定速度の範囲の広さや前走車に追いついたときの追い越しの滑らかさ......など、リアルワールドでの使いやすさはピカイチ。クルマまかせでも周囲の交通の流れを乱しにくいので、同じセミ自動運転車でも、疲れにくさや快適さはやはりトップランナーというほかない。

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