現役続行。水泳への情熱を貫くスイマー、北島康介選手 (3ページ目)

 そして、次の五輪は2016年のリオデジャネイロ大会。3年以上先の大会のことについて、30歳になった北島選手は「それはどうなるかわからない」と言っていました。

 常に前向きで、はっきりと強気な発言をしてきた北島選手が今、将来について「わからない」という言葉を選んだことに、私は少し驚きましたが、「後輩を育てたい」「もっとたくさんの人に水泳を好きになってもらいたい」とも口にされていましたから、次の目標を探しているのだろうと思いました。

 それに、「アメリカにいた方がやりやすい」と言っていた北島選手が「チーム平井」()に戻ってきたのは、そういった目標のため、また、水泳に恩返しをしたいという気持ちがあるからこそではないでしょうか。※平井伯昌コーチが指導するチーム。松田丈志、寺川綾、上田春佳ら多くの日本代表選手がいる

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita 北島選手が水泳を始めたのは幼稚園の頃で、小学生になってからは、「家族に頼らないで、バスでスイミングプールに通って練習していた」と言います。「四半世紀にわたって水泳を続けてきた。水泳だけは頑張ることができた」という北島選手は、北京五輪後に水泳から離れた時期もありましたが、再び競技生活に戻ってきました。やはり、北島選手にとって水泳は特別なものであり、水泳への情熱を貫く北島選手は強い人なのだと思います。

 今年の世界水泳バルセロナ大会について、北島選手はまだハッキリとした目標を口にしていません。しかし今、厳しい練習に取り組んでいることは確かですから「出る限りは、頂点を狙う」という強い気持ちがあるはずです。

 それに、ロンドン五輪前にアメリカへ行ってから取り組んでいる新しい泳ぎを完成させることも、北島選手が泳ぎ続けている理由のひとつなのだろうと思います。

 7月のバルセロナで、北島選手が何を思い、どんな泳ぎを見せてくれるのか、今まで以上に注目しています。
【世界水泳バルセロナ2013】
7月20日(土)〜8月4日(日)
■シンクロ 7/20(土)~7/27(土)
■競泳 7/28(日)~8/4(日)

テレビ朝日系列地上波・BS朝日・CSテレ朝チャンネルにて放送
(ネット)テレビ朝日系24局
詳しい放送スケジュールはこちら>>
http://www.tv-asahi.co.jp/sekaisuiei2013/

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