ルカクのシュートパターンは多彩で豊富。日本選手でもマネできるポイントは?
スポルティーバ 足ワザ100連発
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インテル、ベルギー代表で活躍する世界トップクラスのFWロメル・ルカク。注目されているのは、どんな形でもゴールを奪える豊富なシュートパターンだ。今回も東京ヴェルディや柏レイソルで活躍した林陵平氏に、ルカクのシュートテクニックを実際にプレーしてもらい、特徴とマネするべきポイントを聞いた。
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ルカクの多彩なシュートパターンを解説する photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る↓【動画】ルカクのテクニック 実演&解説
ルカクはインテルに移籍した2019-20シーズンから、2年連続で20ゴール以上を決めています。ゴール前の感覚が優れていて、得点パターンも多彩です。左利きですが、右足でのシュートも多いので、相手からすると止めようがありません。
これまではビッグクラブであまり活躍できなかったのですが、インテル移籍からはレベルアップし大活躍。ユーロ2020でも無双状態でした。今や世界トップクラスのストライカーと言えるのではないでしょうか。
そんなルカクのストライカーらしいプレーが見られるのが、GKとの1対1の場面です。駆け引きのうまさがすばらしいですね。
この1対1の時は、フリーになったFWのほうが焦って、慌ててしまう場合もあると思いますが、ボールを持っているほうが絶対的に有利です。落ち着いて、こちらの間合いでシュートができるようにするのが大事だと思います。
「こちらの間合い」とは、どのコースにもシュートを蹴れる位置にボールを置くことです。これは人によってベストなボール位置や体勢が違ったりしますが、基本はファーサイドに蹴れる体の向きとボールの位置です。この形を知っていれば、どのコースにも蹴れると思います。
「シュートの基本はファーサイドを狙え」と、サッカー選手はみんな小さいころ頃から教わってきましたし、プロでも基本はそのコースです。GKから一番遠いコースですね。もちろんこれはGKもわかっていますから、GKはニアサイドのコースをケアしつつも、ファーサイドへの意識が高い。そこでシューターとの駆け引きが生まれるわけです。
前編で紹介した「股抜きシュート」や、今回紹介している「アウトサイドシュート」「ニア上シュート」も、基本のボール位置と体の向きから蹴れると思います。ファーサイドも含め、これだけのシュートコースを持っていれば、GKも止められないでしょう。
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