プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補
■レオネル・カンポス(広島/投手/右投右打/ベネズエラ)「キャンプ中、彼のピッチングを真後ろから見たのですが、ストレートよりもスライダー、カットボールの方が打ちづらい投手だと感じました。ボールのキレもいいですし、スライダーやカットボールのときは球の出どころがわかりづらい。その反面、ストレートは見やすく、バッターからすれば恐怖心はないと思います。明らかにスライダーが生命線で、球種も少ないですから短いイニングのピッチャーですね。どれだけストレートを見せ球にできるかがカギになりそうです」(齋藤明雄氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■ル・イェンチン(阪神/投手/左投左打/台湾)「台湾の大学を出たばかりで、体の線はまだ細いですが、ストレートはキレがあって素晴らしいものがあります。特に右打者のインコースに鋭く食い込んでくるクロスファイアーは、かなりの将来性を感じます。おそらく阪神も、数年後に一軍のローテーションに入ってくれたらいいと思っているはずで、今は体づくりと日本のプロ野球に慣れる時期だと思います。順調に成長すれば、元中日のチェン・ウェイン(現マイアミ・マーリンズ)のような投手になれる可能性を秘めています」(藪恵壹氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■ディエゴ・モレノ(阪神/投手/右投右打/ベネズエラ)「150キロ近いストレートとチェンジアップが武器で、外国人投手によくいるパワー型の投手です。リリーフとして期待されていると思うのですが、阪神のリリーフ陣はマテオとドリスがおり、現時点で出場機会は少ないかもしれません。どちらかがケガをしたり、不調になったときの保険として獲得したのでしょうが、もともとリリーフ経験も長く、いざという時は頼りになる投手だと思っています」(藪恵壹氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■ウィリン・ロサリオ(阪神/内野手/右投右打/ドミニカ共和国)「今年来日した外国人野手のなかではナンバーワンだと思います。まずいいのが、ボールを追いかけないこと。自分のポイントまで引きつけられるし、軸がまったくぶれない。メジャーで2年続けて20本塁打以上を打ったようですが、決してパワーに頼ったバッティングをしていない。追い込まれたらミート中心のバッティングをするし、クレバーな一面もある。また逆方向にも強い打球が打てるし、ホームランだけじゃなく、打率も期待できます。慣れるまで少し時間はかかると思いますが、相当やれると思います」(山﨑武司氏)「パワーもあるし、柔らかさもある。阪神にとっては、ようやく4番を任せられる選手が来たと思います。メジャーでも活躍したのに、昨年までは韓国でプレーするなど、ハングリー精神もあって、向上心もある選手だと思います。最初は苦労するかもしれませんが、日本の配球に慣れてくればタイトル争いも期待できる選手になるんじゃないでしょうか」(岩村明憲氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■ネフタリ・ソト(DeNA/内野手/右投右打/プエルトリコ)「オープン戦では打率3割をマークし、ホームランも2本打つなど活躍しましたが、印象としては変化球に苦しむタイプのように映りました。ボールを引きつけるのではなく、打ちにいってしまうので、変化球にバットが回ってしまう。なによりDeNAは外国人枠の問題があるし、本職のサードには宮﨑敏郎がいる。よほどのことがない限り、出場機会は多くないでしょうね」(野村弘樹氏)「ラミレス監督がすごく期待していました。ストレートにはめっぽう強いバッターで、そこそこ長打力もある。派手さはありませんが、試合に使い続けたら結果を残すタイプだと思います。ただ、今のDeNAは外国人枠の問題があり、ソトが出場できるかどうか……。右の打者として面白いと思うのですが、あとは外国人投手との兼ね合いでしょうね」(岩村明憲氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■テイラー・ヤングマン(巨人/投手/右投右打/アメリカ)「2メートル近い長身で、しかもインステップ。リーチも長いですし、特に右打者は背中から投げ込まれる感じですので、恐怖心はあると思います。ただ、追い込むまではいいのですが、勝負球の変化球を投げるときに力んでしまう。メジャーのドラフトで1巡目(全体12位)で指名された逸材ですからね、持っている能力は素晴らしいと思うのですが、マイコラスの代わりになるのは厳しいかもしれません。それでも、カーブの落差、キレはいいものを持っているので、この球をうまく扱えるようになれば面白い存在になると思います。外国人枠の問題もありますが、巨人は先発投手が手薄なので、チャンスはあるかもしれないですね」(齋藤明雄氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■ディロン・ジー(中日/投手/右投右打/アメリカ)「メジャーで通算51勝をマークし、開幕投手を務めたことのある投手ですから、2ケタは期待したいですよね。タイプとしては、ボールを動かしながらもストライクゾーンで勝負できるピッチャーです。スピードはもちろんありますが、それ以上に強さを感じます。特に、右打者にとって彼のツーシームは厄介なボールになると思います。制球力もいいですし、自滅するタイプではありません。1年間ローテーションを守ってくれるはずです」(小田幸平氏)「オープン戦を見たときの印象は、ややツーシームのコントロールが甘いなと……。ただ、経験豊富で実績のある投手ですので、それほど心配はしていません。ツーシームが生命線のピッチャーだと思いますので、これを生かすためにもカットボールをどこまで有効に使えるかがポイントになりそうです。普通にやってくれれば、2ケタはもちろん、タイトル争いの可能性も十分にあります」(齋藤明雄氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■オネルキ・ガルシア(中日/投手/左投左打/キューバ)「昨年中日に在籍し、今シーズンからヤクルトに移籍したジョーダン・アルメンゴに似ていると言われていましたが、個人的にはガルシアの方がボールに力があると思います。ただ、時折ボールが暴れるタイプで、自滅する危険性のある投手。そこをうまくコントロールできるかがカギになりそうです。体も強そうですし、シーズンを通して働いてくれそうな予感がします。チェンジアップの落差もありますし、ストライクさえ入れば十分に勝負できるピッチャーだと思います」(野村弘樹氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■ソイロ・アルモンテ(中日/外野手/右投両打/ドミニカ共和国)「同じく来日したモヤと比べると、スイングはシャープだし、追い込まれたらフルスイングせずにセンター中心に弾き返すなど、率を残せるバッターだと思います。広角に打てる器用さもあり、ツボにくれば一発もある。中日は外国人が打たないと得点になりづらいので、アルモンテには期待せざるを得ません。不安があるとすれば外野の守備。捕球、送球を見ると、雑な印象があります。致命的なミスにならなければいいのですが……」(山﨑武司氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■スティーブン・モヤ(中日/外野手/右投両打/プエルトリコ)「とにかく体が大きい(201センチ、117キロ)。森繁和監督が『芯を食うとどこまでも飛ばすぞ』と言っていたように、自分のタイミングでスイングできれば一発を期待できるバッターです。ただ確実性に乏しいというか、ミート率が悪い。リーチが長い分、インコースの球に苦労するかもしれません。おそらく日本の投手は徹底してそこを攻めてくると思いますが、打てなくてもイライラせずに我慢できるかがポイントになりそうです。中日は一発を打てる選手が少ないので、モヤの長打力には期待したいですが……」(齋藤明雄氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■マット・カラシティー(ヤクルト/投手/右投右打/アメリカ)「近年のヤクルトはバーネットやオンドルセクと、長身助っ人に”当たり”が多い。このカラシティーも同様に、やってくれそうな予感がします。キャンプ、オープン戦で彼の投球を見ましたが、スピードがあって球質も重そうな印象がありました。それにフォークの落ちもいい。守護神として期待できると思います」(小田幸平氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補 ■デーブ・ハフ(ヤクルト/投手/左投両打/アメリカ)「球種が豊富で制球力もよく、緩急のつけ方がうまい。一見、技巧派左腕の印象がありますが、実はストレートも強く、力勝負もできるピッチャーです。メジャーではリリーフの経験もあるようですが、試合をつくれますし、ヤクルトは先発陣の層が薄いですから、先発として頑張ってほしいですね。打線のいいチームですので、2ケタは期待できると思います。シーズンが進めば、ヤクルト先発陣の中心的存在になっている可能性は大ですね」(齋藤明雄氏)photo by Koike Yoshihiro,Kyodo News,Jiji Press記事を読む>プロ野球「新外国人全員診断」セ・リーグ編。あの選手はタイトル候補