ガールズケイリンフェスティバル開催間近 GⅠ覇者・石井貴子が地元開催に特別な思いで臨む「松戸はクセが強い」
最後のガールズケイリンフェスティバルに臨む、石井貴子 photo by Yasuda Kenjiこの記事に関連する写真を見る 昨年よりGⅠ開催がスタートするなど、ガールズケイリンは大きな変革の時を迎えている。それに伴い、7月13日(土)~15日(月・祝)のビッグレース「ガールズケイリンフェスティバル」が、発展的解消として、今開催が最後になることが決まっている。長きにわたってファンを楽しませてきたこのレースを、特別な思いで臨もうとしているのが、6月のGⅠ開催「パールカップ」を制した石井貴子だ。開催地の松戸競輪場は、石井のホームバンクであり、選手宣誓も務めることになっている。2019年にこの開催で優勝経験のある石井に地元開催への思いを聞いた。
二度の大ケガで変化したメンタル
――6月にGⅠ初出場にして、初優勝を飾りました。あの3日間のレースを今はどう捉えていますか。
ゴール直後は信じられない気持ちでした。優勝は自分に対して「毎日、精一杯やりなさい」と言い続けて得た結果だと思っています。この気持ちは、ケガをする以前とはまったく違ったものです。
以前は、年間の目標をガールズグランプリに設定して、すべて逆算してトレーニングやレースを考えていました。大事なレースに照準を合わせて、結果に対して、よく頑張ったなとか、できなかったなとかを自己評価し、白黒つける考え方でした。こうしなきゃいけない、このくらい力がないといけないと、自分に負荷をかけるように設定しまくっていました。
ケガをしてからは、そんな小難しく考えなくなりました。自分だけで走っているんじゃないというのが身に染みてわかりましたし、優勝も自分の力で獲ったものじゃないと本当に思っています。ものすごく人に支えてもらって、手伝ってもらって、やっと私は走れています。
優勝した後には、本当にたくさんの祝福の言葉をいただき、すぐに連絡をくれる人がこんなにもいるんだと驚きました。その日のうちに「ありがとうございました」と返信しました。感謝しかなかったです。以前の優勝とは、自分の受け止め方が絶対に変わっていると思っています。
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