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「卓球で一番面白い試合するのは誰か」。
双眼鏡でわかるサーブの真髄 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 木鋪虎雄●写真 photo by Kishiku Torao


――卓球では双眼鏡をどんなときに使って、どんなポイントを見ていますか?

「サーブの時の手元を見たり、インパクトの瞬間を見たりしています。双眼鏡だとそのあたりがかなりはっきりわかります。あとは選手の表情です。ここ1本取ったらかなり大きいという場面だと、選手の気持ちが表情に出ます。人によって表情はかなり違います。丹羽のように淡々と続けている選手もいますが、その丹羽でさえも大事な場面では表情に出たりします。原稿を書くときには双眼鏡から見たその表情が参考になります」

――取材記者ならではの視点で、こういう場面を見ているというポイントはありますか?

「間の取り方ですね。卓球は楽勝ムードで試合が進んでいても、一気に流れが変わって負けてしまうことがよくあります。だから間を取って試合の流れをコントロールすることがとても重要になります。たとえば選手はよく台を手でこすって手汗を拭いているんですが、全然汗をかいていなくても、とりあえずやる選手がいます。これは間を取るためにやっています。

 自分のコート側を1、2周歩いて間を取る選手もいます。なかでも水谷は間を取って自分のペースに引き込むのがうまいですね。タオルを使えるタイミングのときにはタオルで卓球台を拭く姿をよく見ます。あれはルーティンの一つですが、気持ちを整える効果があると思います。でないと、あんなに多くの逆転はできないと思います」

――今回はニコン双眼鏡を2種類使って取材をしていただきましたが、以前、使っていたものと比較してどうでしょうか。

「どちらもすごくきれいに見えますね。使ってみてびっくりしました。レンズ越しに4Kテレビを見ている感じでした。以前は単眼鏡を使っていましたが、それに比べたら鮮明度が全然違いますね。

 Sportstar Zoom(スポーツスター ズーム)のほうは双眼鏡を持ちながら、同じ手で倍率も変えられるので、ペンを持っているときには便利ですね。PROSTAFF 7S(プロスタッフ7S)はより明るく見えるので、会場が暗いところでもよりはっきりと鮮やかに見えます。Sportstar Zoomのほうがコンパクトなので、手軽に楽しみたい方はこらちのほうがいいと思いますし、本格的に試合観戦を楽しみたい方はPROSTAFF 7Sのほうがおすすめですね」

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