Shigekixがパリ五輪後に感じた変化と使命感 先人たちからの賛否にも確固たる信念で次世代への継承を目指す (4ページ目)
笑顔で語るShigekix photo by Gunki Hiroshiこの記事に関連する写真を見る
芽生えた使命感
パリオリンピック後、Shigekixは「いつ休んだか覚えていない」というほど、大会とイベント出演などで多忙な日々を送ってきた。それができているのも、彼に強い使命感が芽生えてきたからだ。
「自分がブレイキンに出会って、パリオリンピックの舞台を与えてもらい、本当にブレイキンにいろんなことを学ばせてもらいました。今は過去にないほどイベントなどに出演させていただいていますし、全国を回って次世代の子どもたちに幅広くブレイキンに出会うチャンス、触れる機会を作ったりもしています。それこそが自分がブレイキンから得たものに対する還元、恩返しかなと感じています。その意味で、パリオリンピックを経て、自分に課している覚悟や責任感はすごくあります」
Shigekixに生まれたこの思いは、オリンピックから1年が過ぎようとしている今でも、弱まることはなく、より強く大きくなっている。ブレイキンが次のオリンピックに採用されず、日本中の目が集中する舞台が少なくなっているからこそ、Shigekixは結果を求め、世の中にインパクトを与えていく必要があると考えている。6月19日(木)のDリーグのチャンピオンシップでの優勝という目標も含め、その先にあるブレイキンの国際大会にも並々ならぬ思いで挑もうとしている。
「8月には中国・成都で行なわれるワールドゲームスでブレイキンの大会がありますし、11月にはブレイキンの世界大会『Red Bull BC One World Final』が東京で開催されます。それからKOSÉ 8ROCKSとは別で活動しているチームの試合も海外であります。パリオリンピックを経た2025年は、いちダンサーとして、いかに可能性を広げられるかということに全力を尽くしたいと思っています」
淀みなく語るその言葉の端々にゆるぎない信念を感じる。
4 / 5