「嘘なんじゃないか」と菜波が驚いた番組のバスケットボールサポーター就任。日本代表取材時の裏話などを語った (4ページ目)

  • 永塚和志●取材・構成 text by Kaz Nagatsuka
  • 猪岐沙矢佳●撮影 photo by Inomata Sayaka

ホーバスHCの魅力

―― 仙台の取材の際には日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチにもインタビューをして、以来、菜波さんも彼のファンになったそうですね。

菜波 それまでもテレビで拝見していて、指導をしている時には結構スパルタなところが紹介されていましたが、いざ仙台でインタビューさせていただくと、すごく優しかったんです。初めてのインタビューでガチガチに緊張していたんですけど、終わってからホーバスさんに「今日が初めてのインタビューだったの? よかったよ」みたいな感じで言ってもらって。そこから大好きになっちゃいました(笑)。

 実際に日本代表の練習はまだ見たことがないのですが、きっと、いいコーチって「アメとムチ」じゃないですけど、厳しいところと優しいところの使い分けが上手だと思うんです。東京オリンピックで日本女子代表を銀メダルに導いたように、ホーバスHCは男子の代表でも何か起こしてくれるんじゃないかと思っています。

―― ホーバスHCのスパルタなところを見たりすると、ご自身のバスケ部の時の厳しい練習を思い出しませんか?

菜波 めっちゃ、思い出します。怒られてばかりだったので(笑)。ホーバスさんの試合中の様子を見ていると、選手がベンチに戻ってくる時に自分からハイタッチをしにいったり、話しかけるときも選手の背中に触れながら言葉をかけたりするので、私としては「コーチがこんなことをするんだな」と思いました。

 私の高校時代の監督も、練習の時はめちゃくちゃ怖いけど、終わったあとはけっこう私たちに歩み寄ってきてくれるタイプの人でした。「アメ」の使いかたも、コーチによって違うんでしょうね。

―― 来年のW杯本戦までに「こんなことを取材してみたい」といったことはありますか?

菜波 試合はすでに取材させていただいたのですが、日本代表の選手たちがどんな練習をしているのかは、気になっています。練習に潜入して、裏側を取材してみたいです。ファンの皆さんは、選手の試合に出ている姿を主に見ていると思うのですが、裏側を紹介することで日本のバスケの選手ってこんなふうに練習してこんな頑張っているんだ、試合とは違って裏側ではおちゃめなんだな、といったところを伝えたいです。そうすることで親近感が湧いて、応援するきっかけになるのかなと思うので、普段は見ることのできないところを取材してみたいですね。

―― もうお時間が来たようで、取材はここまでとなります。

菜波 えっ、そうなんですか? 大好きなバスケのことだから、まだまだ喋れるんですけど(笑)。ありがとうございました!

ヘアメイク/後藤若菜(ROI)

Profile
菜波(ななみ)
1998年9月10日生まれ。東京都出身。身長168cm。
女性ファッション誌『CanCam』(小学館)の専属モデルとして活躍中。今年9月には、日本テレビ系スポーツニュース番組『Going! Sports&News』の、バスケットボールサポーターに就任。中高6年間のバスケのプレー経験を生かし、来年夏に行なわれる男子バスケのW杯に向けて、取材などに取り組んでいる。

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【筆者プロフィール】永塚和志(ながつか・かずし)
スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。

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