ジュニア世界一、元「女横綱」の今。野﨑舞夏星が振り返る大学時代 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

 半年間のつらいリハビリに耐え、大学4年の時に復帰。再び世界を目指すも、10月に行なわれた全日本女子相撲選手権でまさかの1回戦負け。最終的には大学で目標にしていた「世界一」を実現することはできなかった。

「それでも、学生最後のインカレ(7月開催)の軽量級で優勝することができました。とてもうれしかったし、今、客観的に大学生活を振り返ると、ケガを乗り越えられたことが自分にとって大きな財産になったのかなと思います」

  ケガの影響で思うような成績を残すことができなかった野﨑さん。ケガ以外にも勝てなかった要因があるとすれば何だったのか。

「大学に入学するまでは相撲とレスリング、柔道の3つをやっていて、それを大学でひとつに絞ったのですが、自分の相撲スタイルに悩むことが多かったですね。

 大学に入って相撲を極めようとやっていたのですが、最終的には自分自身は、レスリングや柔道をやってきたことを生かしたスタイルのほうが合っていたのかもしれません。

 でも、そのことに気づいたのが遅かった。そういうスタイルにすることは肩には危険な技が多かったので、迷いどころだったんです」

 それでも最後のインカレで日本一になれた。自分がやるべきことはすべてやった。大学生活を振り返ってくれたその表情に悔いがあるようには見えなかった。

「4年間やりきったという思いはあります。フジテレビに入社して、もし土日が休みの部署に配属されていたら、選手として続けられるかなと思ったこともありました。でも、部活を引退する間際は、早く引退してステキなOLになりたいなってずっと思っていました(笑)」

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