中条あやみ、カヌー挑戦でアスリート並みの生活。パラ競技に今後も注目 (3ページ目)

  • 石橋里奈●取材・文 text by Ishibashi Rina
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

――今回演じられた遥と中条さんの似ているところはありましたか?

中条 私、何かをできないことがものすごく悔しいタイプなんです。結構負けず嫌いなところがあるんですけど、そこは遥とすごく似てるなって思いましたね。だから今回もボディダブル(撮影時、技術的に難しいシーンでの代役)さんを適宜入れてくださるというご提案を頂いたんですけど、それがすごく悔しくて。「自分でやりたい」と思って、プロデューサーさんに「絶対(カヌーを)浮かせます。やらせてください!」って直談判しました。

 遥も挫折を経験しますが、私もこれまで仕事における挫折は何度もしてきました。オーディションであっさり帰されてしまったとか、雑誌の撮影をしていても、他のモデルさんに比べてポージングがうまくできなくて落ち込んだりとか......。でも、その都度、自分の弱さを認めた上で立ち直って、前を向いて進んできたから今がある。もちろん、遥の運命とは比にならないレベルだけれど、弱さと芯の強さ、その相反する部分は、遥も私も持ち合わせている。その2つの表現にきちんと差がつくよう意識しながら演じたつもりです。

――走り高跳びの選手として、華麗な背面跳びをされているシーンも印象的でした。運動神経にはもともと自信がある方ですか?

中条 それが、ちっともないんです。どちらかというと鈍臭い方で、鈍臭いなりに練習して頑張りました。"華麗"なんておっしゃっていただけてうれしいです! 運動をしていた経験は、高校生の頃に部活でやっていたバドミントンくらい。今思い返しても「なんでバドミントン部に入ったんだろう?」っていうくらいハードな部活でした。

 練習内容もみっちりでしたし、ラケットでシャトルを打つ以前にベースの体力作りがすごくしんどくて。筋トレもしていたし、走り込みもたくさんしましたね。シャトルの速度も、よく公園でお友達とするような感じじゃなくて、時速何百キロで"シュン"みたいな。時々弱音を吐きながらも3年間やり遂げました。そこはやっぱり、負けず嫌いなので(笑)。

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