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今井月が6年ぶりに日本代表へ返り咲き 200m平泳ぎで掴んだ世界水泳出場権に「日本のお家芸に恥じないレースをしたい」 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●撮影 photo by Ninomiya Wataru

 そのあとも決して悪い記録ではないながらも200m平泳ぎは代表の座を逃し続けていた。目標としていた東京五輪も、2021年4月の代表選考会で100m、200mの平泳ぎで共に派遣標準記録にはほど遠い結果だった。

 だがその秋から、拠点を東洋大から東京ドームスポーツに移して平泳ぎでの代表を目指し始め、昨年8月の日本インカレ200mでは2分23秒02の自己新で優勝し、100mも自己記録に0秒08まで迫る1分06秒99で優勝と復活の道を歩み始めていた。

「東京五輪の時は代表を狙うというレベルにもいなかったので、試合に行くことさえすごく嫌で憂鬱でした。この東京アクアティクスセンターもその時の選考会ではいい思い出がなかったので、今回も会場に入った時には『嫌な思い出が蘇ってくるな』という感じがしていて......」

 こう言って苦笑する今井は、今大会直前も200mで自己記録を出した昨年の日本インカレに比べて自信を持てずにいた。そんな思いが100mの5位という結果につながってしまったが、そこで心が切れることはなかった。

「16年と17年に代表に入った時は本当に若い勢いというか、運も味方してくれて代表には入れたという感じがすごくあったけど、今回の内定は実力で取ったんじゃないかなと思えるのですごくうれしいですね。レース自体もすごく冷静に平常心で臨めたというのと、最後まで落ち着いて泳げたというイメージです。インカレの時は、最後は少し力んだ部分があったけど、今回は最後まで出し切れたのはよかったと思います。

 それに今回は、昨年の夏に比べると自信につながる練習というのが少なかったかなと思っていました。それでも2分22秒台が出たというのはベースが上がっているんじゃないかと思えるし、予選もラクに行って2分25秒台だったので力はついているんじゃないかなと思っています」

 東京五輪に出場できなかったことで、自国開催の世界選手権には絶対に出場したいと思っていた。

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