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今井月が6年ぶりに日本代表へ返り咲き 200m平泳ぎで掴んだ世界水泳出場権に「日本のお家芸に恥じないレースをしたい」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●撮影 photo by Ninomiya Wataru

 昨年3月の国際大会代表選考会の200mは、新型コロナに感染した影響もあり、優勝はしたものの派遣設定記録Ⅲには届かない悔しい思いをした。だが、その福岡大会が今年に延期されたことも運がよかったと顔を綻ばせる。

「去年のシーズンのあとは、この日本選手権で2分21秒台を出して世界選手権でも21秒で泳ぐことを目標にしてきましたが、なかなかうまくいかなくて22秒台になってしまったので。ただ、今回も昨日までは不安だったけどしっかり気持ちを切り替えてやれたので、今日のレースは本当に今後につながってくれると思います。世界選手権でも必ず成長している姿を見せられるようにしていかなければいけないので、7月に向けて頑張っていきたいと思います」

 日本水泳連盟では、代表選考に前年夏までの世界ランキングを元に派遣標準記録を設定している。出場人数に制限のある五輪の場合は、その下限が決勝進出圏内と厳しいが、自国開催の福岡大会は昨年、24位以内の入賞候補として派遣設定Ⅲ突破を選考条件としていた。だが、今年はその設定をさらに下げ、国際水泳連盟が定める来年のパリ五輪参加標準記録Aの突破で2位以内になれば内定となった。より多くの選手にチャンスを与え、本番での競技力を競わせようとする意図もある。

 今井の場合は、今回はそのパリ五輪参加標準記録Aの突破だった。

「平泳ぎは日本のお家芸だと思うので、代表としてそれに恥じないようなレースをしたいと思うし、日本の平泳ぎが強いというのをまた証明できるようにしたい」と話す今井。代表に返り咲いた彼女の世界選手権でのさらなる飛躍に期待したい。

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