強いぞ「ポセイドンジャパン」。リオ五輪前哨戦で強豪国がたじたじ

  • 田坂友暁●取材・文 text by Tasaka Tomoaki
  • 岸本勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu

 水球日本代表が独自に作り出した新たなシステム『パスラインディフェンス』は、世界に通用するのか。

 その試金石ともなる、FINA水球ワールドリーグインターコンチネンタルトーナメントが5月10〜15日に、横浜国際プールで行なわれた。

リオ五輪の前哨戦で明るい兆しが見えたポセイドンジャパンリオ五輪の前哨戦で明るい兆しが見えたポセイドンジャパン このワールドリーグは、五輪、世界水泳選手権と並び、三大世界大会のひとつとされている。日本初開催となった今大会は、アメリカ、オーストラリア、ブラジル、カザフスタン、中国、そして日本の6カ国が出場。このうち、リオデジャネイロ五輪の予選で日本と同じグループとなっているオーストラリア、ブラジルとの対戦は、まさに五輪前哨戦である。

 結果から言えば、日本はアメリカ、オーストラリア、ブラジルに敗れたものの、カザフスタンと中国に勝利して4位となり、ワールドリーグの決勝戦である、スーパーファイナルへの出場を決めた。

 だが日本には、スーパーファイナル出場以上に今大会の大切な目的があった。それは、新システムの『パスラインディフェンス』がアメリカを始めとする強豪国相手に通用するかどうかを試すことだった。

 そのアメリカ戦。日本は第1クォーターで奪われた3点差を最後まで詰めることができず、14-17で敗れてしまう。

 続くオーストラリア戦では点の奪い合いではなく、両チームともにひと桁得点のロースコアで決着。第1クォーターに奪われた点差を縮めることができず、最後まで2点差のまま5-7で敗北を喫した。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る