2016.05.03

まだ25%。メダル奪還へ日本シンクロがに挑むゾッとする猛練習

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu  中村博之/PICSPORT●写真 photo by Nakamura Hiroyuki/PICSPORT

 まだ発展途上、まだ未完成。リオデジャネイロ五輪にメダル奪還をかける日本代表のマーメイドたちは演技後、口々に課題を挙げた。日本ならではの同調性、確かな技術、手足のキレ、スピード、緩急、メリハリ……。9度目の五輪挑戦となる勝負師、井村雅代ヘッドコーチ(HC)は「できは良くない」と手厳しかった。いつも正直だ。

「まっ、いまの練習通りの姿です。この子たちは練習通りの力は出してくれる。だから、練習でちゃんと仕上げたらいいんだと思います。お陰さまで、今回はバラバラでしたけど、練習で課題を克服していけば、(リオ五輪で)戦えるという手応えはあります」

リオ五輪でメダル獲得を狙う日本代表「マーメイドジャパン」
 1日閉幕のシンクロナイズドスイミングの日本選手権兼ジャパンオープン(東京辰巳国際水泳場)。日本代表「マーメイドジャパン」がチームもデュエット(乾友紀子、三井梨紗子)も順当勝ちしたが、最終日のフリールーティン(FR)決勝の得点は、いずれも予選を下回った。疲れゆえか、とくに後半の足技にばらつきが目立った。

 もちろん、チームは3月のリオ五輪予選から手直ししたプログラム、デュエットは新たなフリールーティンだったという事情はある。明らかに準備不足だった。不安を抱えての五輪前最後の実戦だったにちがいない。

 チームのFR決勝の直前、井村HCは選手たちにこう声をかけた。「とにかく、音楽を聴きなさい」と。コーチの演技前最後の言葉は選手たちの心に残るものだ。