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強いぞ「ポセイドンジャパン」。リオ五輪前哨戦で強豪国がたじたじ (2ページ目)

  • 田坂友暁●取材・文 text by Tasaka Tomoaki
  • 岸本勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu

 この2試合で敗れはしたが、「日本のパスラインディフェンスは効果的に機能していたし、通用している」と試合を振り返った大本洋嗣ヘッドコーチ(以下HC)。特にアメリカ戦では「相手が攻めてきてくれれば、こちらも守りやすいし、攻めやすい」(大本HC)。相手が攻めてきてくれたからこそ、パスラインディフェンスの最大の強みであるカウンターチャンスが生まれ、日本も強豪国相手に14点も奪うことができた。

 オーストラリアはアメリカと違い、ディフェンスが得意なチーム。30秒という攻撃時間をじっくり使ったプレーをするため、日本もなかなかカウンターチャンスを作り出せない。しかし、パスラインディフェンスが機能しなかったわけではない。

 パスラインディフェンスは、オールコートでマンツーマンディフェンスを行なうのが基本。自軍エリアまでボールを運ばれる前から日本は積極的にボールを奪いにいき、オーストラリアにも攻めるチャンスを与えなかったのだ。そのため、オーストラリアの攻撃が30秒のオーバータイムになる場面がよく見られた。そういう意味では、パスラインディフェンスがしっかりと機能していたと言えるだろう。

 だが、アメリカ、オーストラリアといった強豪国と渡り合ったことで、パスラインディフェンスは世界にも通用すると思っていた矢先、大きな弱点が露呈してしまう。

 大会5日目のブラジル戦で、パスラインディフェンスの穴を徹底的に攻め込まれ、10-16という、6点差で敗れたのである。

 ブラジルは、日本エリアのコーナーギリギリまでボールを持っていき、196cmの大型センターにフワッとした高いボールを出して押し込むだけの戦法を徹底して行なった。

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