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【水泳】入江陵介、実感した2種目制覇の難しさ (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 獲れたはずの金メダルを逃す結果に、入江は悔しそうに語った。

「もう少し自分のペースでレースをしたかったけど、それが出来なかったのは悔しいですね。レース後に日本チームの平井伯昌監督からは『100mと200mの両方を獲ることの難しさを今回で分かったと思う』と言われたけど、その通りです。泳ぎの切り替えの部分だったり、両方で戦うという気持ちをもっと強く持つことも必要だと思います」

 また大会前から、「今シーズンの最大の目的はメダルというより、世界ランキングでどれだけ世界のトップに食い込めるかです」と話していた。そんな気持ちも、天気に恵まれなかった悪コンディションのこの大会で、彼の足を引っ張ったのかもしれない。

「ただ冷静に見れば、最近は100mが強くなってきている分、200mの泳ぎが100m寄りになっているのかもしれませんね。それで以前は自信を持っていた後半のスパートも違ってきているかもしれないし......。その辺りは冬場のトレーニングで、もう一度強化していきたいと思います。今回は"悔しさ"という金メダルをもらったつもりで、来年以降も頑張っていきたいと思います」(入江)

 こう言って先を見る入江は、今回の悔しい敗戦から、「次のアジア大会(9月19日~10月4日/韓国・仁川)では2種目ともに、記録も順位も狙いたい」という気持ちが強くなったという。それを実現してこそ来年、再来年へと続く戦いに集中できるのだろう。

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