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【箱根駅伝2026】渡辺康幸が分析する「5強」の勢力図 初優勝を狙う國學院大学、優勝候補・駒澤大学、対抗・青山学院大学の強さは? (2ページ目)

  • 牧野 豊●取材・文 text by Makino Yutaka

【駒大は佐藤圭汰の存在感がさらなる力を与える】

――駒大は全日本で力を見せつけての見事な勝ちっぷりでした(2位の中大に2分01秒差)。

渡辺 駒大は、やっぱり佐藤圭汰選手(4年)が入る、入らないで、まったく違うチームになります。佐藤選手は、出雲は欠場して、全日本は区間賞ではありませんでしたけど(7区区間3位)、彼が入ったことでチームに好影響を与えたことは言うまでもありません。もちろん残りの7選手も持ち味を発揮したからこその優勝なのですが、佐藤選手が入ると層が厚くなり、チーム力が明らかに上がりますし、穴がないなという印象を強く与えました。

――佐藤選手は、どの区間を任されるでしょうか。

渡辺 1区か3区でしょう。彼がどちらかに入って、2区を谷中晴選手(2年)、あと桑田駿介選手も復活してきましたし、帰山侑大選手(4年)と往路に起用できる選手もいます。5区は経験のある山川拓馬選手(前回区間4位)が上るとして、6区は前回区間2位の伊藤蒼唯選手がいて、まだ村上響選手(3年)も残っています。もし順調なままレースに臨めれば、伊藤選手は前回、青学大の野村昭夢選手(現・住友電工)が樹立した区間記録(56分47秒)に近いタイムで走ると思うので、相当強いと思います。

――5区に山川選手、6区に伊藤選手がいると、他校に与えるプレッシャーは相当なものですし、そのうえ、平地に強い選手を復路に回せます。

渡辺 山川選手が2区を走る可能性もあるので、その場合は坂口雄哉選手(2年)が上るのではという噂もありますが、オーソドックスに組むなら山川選手は5区でしょう。そのあたりは佐藤選手の状態次第ではないかと思います。

――総合力はかなり高いですね。

渡辺 そうですね。戦力的な意味では、優勝候補筆頭は駒澤、対抗は青学大という情勢ではないでしょうか。

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