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【箱根駅伝2026】スピード軍団・中央大、箱根では「先手必勝。最初からいく」 全日本2位で「夏の手応え」をつかんだ (3ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun

【自信を持って箱根に臨める】

 箱根に向けて、出雲、全日本で出走した選手が軸になる一方で、出走できなかった選手も状態が上がってきている。世田谷246ハーフマラソン(11月9日)、上尾シティハーフマラソン(1116日)、MARCH対抗戦(1122日)などで確認していく予定だ。藤原監督はこう意気込む。

「今年の夏は、中間層の育成を徹底的にやりました。また、トラックの強さをロードに転化するという、うちの一番の課題にも取り組んできました。それを今回、多少は見せられたのかなと思うので、箱根ではそれをさらに表現したいです」

 これから箱根までの2カ月弱をどう過ごすのか。一昨年の箱根で、中大は12月に体調不良者が続出して総合13位に終わった。だが、その苦い経験を生かし、前回はしっかりとコンディションを整え、1区序盤から吉居が先頭に立つ攻めの走りを見せ、往路2位、総合5位と見せ場をつくった。藤原監督は「前回のよいプランがあるので、それを参考に、自信を持って箱根に臨めると思います」と語る。

 今季はどんな戦略を考えているのだろうか。

「先手必勝ですよ。最初からいきます」

 30年ぶりの箱根制覇に向け、潔く、腹の底から自信に満ちた言葉だった。

著者プロフィール

  • 佐藤俊

    佐藤俊 (さとう・しゅん)

    1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。

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