東京2025世界陸上スペシャルアンバサダーの織田裕二「世界陸上のおかけで人を素直に褒められるようになった」 (3ページ目)
【どれぐらい速いとか、テレビでは伝わらないところがある】
それまでの人生において、人付き合いを豊富にはしてこなかったという織田さんにとって、陸上選手と触れ合うことで人としての気づきもあった。
「同じ業種の人間とは、あまり(プライベートを)知っちゃうと仕事現場でやりにくくなるから距離を置いているようなところがありました。特に、若い頃はつっぱったり、斜に構えていた部分もあったり。でも、アスリートとはかぶらないし、世界陸上のおかげで人を素直に褒められるようになりましたね」
キャスターではなくスペシャルアンバサダーとして、東京2025世界陸上にはどのように関わっていくのだろう。
「主に、大会前にいかに盛り上げられるかでしょうか。前回、東京で世界陸上があったのは34年前ということで、たぶん僕にとっては(東京で見られる)最後。陸上でこれ以上の大会はない。どれぐらい速いとか、テレビではなかなか伝わらないところもあると思うので、ぜひこの機会に生で楽しんでもらえたら」
スペシャルアンバサダーを務めるのは地元開催の今大会限り。今後の織田さんの世界陸上との関わり方も気になる。
「いや、もういいでしょ(笑)。東京で終わればちょうどいい。世界陸上は(午前中の予選から夜の決勝まで)1日が長いし、それが9日間ある。真剣に見ていないと、一瞬で『今、何が起こった?』って見逃しちゃうし。今後はスタンドでビールでも飲みながら、イェーイって言いながら見るのがいいかなと思ってます」
(終わり)
著者プロフィール
栗原正夫 (くりはら・まさお)
1974年6月11日生まれ、埼玉県出身。大学卒業後、放送、ITメディアでスポーツにかかわり、2006年からフリーランスに。サッカーを中心に国内外のスポーツを取材し、週刊誌やスポーツ誌に寄稿。ワールドカップは1998年、夏季五輪は2004年からすべて現地観戦、取材。メジャーよりマイノリティ、メインストリームよりアンダーグラウンド、表より裏が好み。サッカー・ユーロ、ラグビーワールドカップ、テニス4大大会、NBAファイナル、世界陸上などの取材も多数。
3 / 3