どうなる箱根駅伝 3冠を狙う國學院、箱根に強い青学、調子を上げる駒澤...優勝の条件とは (2ページ目)
ただ、5区に至るまでの区間にどれだけ質の高い選手を置き、さらに復路ではつなぎの7区、8区でどれだけ強い選手を置けるかも重要だ。選手の質と量が問われるわけだが、その観点で言えば、國學院大が優位に立っている。全日本ではつなぎ区間の4区・高山豪起(3年)、5区・野中恒亨(2年)、6区・山本歩夢(4年)の3区間中、5区6区の2区間で区間賞を獲り、7区のエース平林にいい状態でつないだ。ここの頑張りがあっての優勝だが、箱根も往路に平林、上原に加え、山本、野中らが入るだろうし、さらに青木瑠郁(3年)、辻原輝(2年)、嘉数純平(3年)、後村光星(2年)らがいる。ふたつの優勝の経験は非常に大きな自信になり、平地区間では誰がどこを走っても遜色ないほど強い選手が揃っている。出雲でも全日本でも外さない駅伝を展開しており、箱根も隙のない重厚なオーダーで優勝を獲りにいくことになるが、選手の足並みを揃えられるか。
駒澤大は全日本で1区・島子公佑(2年)、4区・谷中晴(1年)、5区・村上響(2年)、6区・安原海晴(2年)と2年生と駅伝デビュー組が上々の走りを見せた。藤田敦史監督は「4区、5区、6区がポイントだったが、ここで結果を出してくれたことが篠原(倖太朗・4年)、山川(拓馬・3年)につづく流れを作った」と笑みを見せていた。エースの篠原、さらに山川、伊藤蒼唯(3年)が主力として力を証明し、箱根では故障で離脱していたエースの佐藤圭汰(3年)も復帰予定だ。駅伝シーズン前は選手層の薄さが危惧されたが、出雲、全日本ともに2位と結果を出し、一気にチーム力を上げてきている。往路は優勝争いを展開できる面子が揃いそうだが、復路で強力な布陣を組めるか。篠原以外の4年生が区間配置のキーポイントになりそうだ。
青山学院大は長い距離に強い選手が揃っており、例年通り箱根を優位に戦えるのは間違いない。区間配置も往路は3本柱の鶴川正也(4年)、太田蒼生(4年)、黒田朝日(3年)が軸になって担い、山要員として若林もいる。1区、そして復路のオーダー、とりわけかつて8区に下田裕太(現GMO)を配し、勝負を決める役割を果たしたような選手が出てくるかどうか。復路にゲームチャンジャ―を置ける場合、青山学院大は手がつけられなくなる。
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