箱根駅伝区間エントリーから各校の思惑を読む。駒澤大、青学大の2強の勝負ポイントは6区終了時点 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by MATSUO.K/AFLO SPORT/AJPS

【創価大は総合優勝の布陣】

 そんな創価大の注目は、5区と6区の起用だ。5区エントリーされたのは激坂最速王決定戦で4位になった野沢悠真(1年)だが、そのまま使って区間10位くらいを期待するのか、新家裕太郎(4年)を使ってもう少し上位を狙うか。さらに6区もこれまで2年起用している濱野将基(4年)をそのまま使うのか、5区を野沢にして6区では区間賞を狙える力を持つと期待する新家を使うのか。

「主力の3本柱のひとりを復路で使えれば、総合優勝を狙うということ」と話していた榎木監督は、7区にエースのひとりである葛西潤(4年)をエントリーした。その意味を考えれば、そこで先頭に立ちたいということである。ならば5区は野沢で耐えてトップからあまり離されないようにし、6区と7区の区間賞獲得の走りでトップに立つことを目論むはず。それがハマれば復路も、補欠に「前回は一番使いたい選手だった」と話していた、ハーフマラソンで1時間2分台を持つ小暮栄輝(2年)や、同じく1時間2分台を持つ野田崇央(2年)、前回8区を走った吉田凌(2年)という来年以降はチームの主力になってもらいたい選手たちもいる。

 往路優勝の行方は駒澤大と青学大、國學院大、中央大、順天堂大がミスのない走りをするかにかかっているが、総合優勝という面では、創価大も山の起用がうまくいけば、上位進出に食い込んできそうな気配もある。

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