体をいじめ抜いた神野大地に変化が。「まるでケニア人のような走り」 (5ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


「加速感ですね。スピード練習で臀筋とハムストリングスを使って蹴った時、グインって加速していけるんで、その感覚というのは今までになかったものです」

 神野は嬉しそうにそう言った。

 ケガから明けた後は順調にトレーニングを消化できている。ただ、そういう時こそ故障してしまうケースが多々ある。今、故障すると12月の福岡国際を走ることが難しくなってしまうので、ケガ予防のためにセルフケアする時間を以前よりも多く取るようにした。

「前は最初にストレッチポールを使って、体全体をコンプレッションしてからストレッチをしていたんですけど、今はその前にオイルマッサージを取り入れています。ストレッチだけだと、シンスプリント(※2)やアキレス腱とかに張りが残る感じがして......。でも、オイルをやると痛みが出てこないんです。だから今はオイルを使って体全体をほぐしてからコンプレッションをしてストレッチをしています」
※2 下腿の内側に出る慢性的な痛み。走ることの多い競技の選手がよく発症する。

 セルフケアはテレビを流しながら、リラックスした状態でしているという。その時間は、前は30分ほどだったが、今は40分になった。21時20分にケアを始めて、22時に終わり、22時30分に就寝する。7時間はしっかりと睡眠をとるようにしている。規則正しい生活を送り、そのリズムを大事にしている。また、練習後のアイシング、交代浴はもちろん、マッサージも週2回程度、受けている。

「トレーニングの強度が上がっていく中、セルフケアをしっかりやっていくことが大事。疲れを残さないことが次のいいトレーニングにつながるので、(入念なケア)いいことだと思います」

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