順当という名の低調。川内優輝ほか男子マラソン代表に未来は見えるか (4ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

 その思いの通りの走りをして結果を出せれば、もう残された時間も少なくなってきている20年東京五輪へ向けてひとつの指針を示すことになるだろう 。

 また、12年のロンドン五輪と13年の世界選手権で2度の入賞経験のある中本は、マラソン初優勝という経験を糧に、どこまで調子を上げられるかが課題だ。さらに、世界選手権の出場が初となる井上は、マラソン2回目ながら初回の2時間12分56秒からしっかりと力をつけてきた。その成長力に加え、東京での10kmまでをハイペースで突っ込んだ勇気と、その後はゴールまでを考えて2時間08分台でまとめた冷静さが光る。

 8月の世界選手権では、川内が後に続く選手に何を示してくれるのか。そして中本と井上が何を得てくるのか。それが、日本男子マラソンの未来にとって重要になる。

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