箱根駅伝・早稲田大のカギは4年生。往路で青学大に食らいつけるか (2ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT(試合)

「今年の青学大は6区の山下りに小野田勇次くん(前回区間タイ記録で2位)がいるし、上りもあれだけ層の厚いチームだったら、初めての選手でもそこそこ上ってくるだろうと予想しています。『この区間だったら青山を上回れる』というのがあまりないので、平地に関してもどっこいどっこいに持っていけたらいいかなというくらいで......。でも20kmになるのでそこには自分たちも自信を持っているから、されるがままにはならないと思うんです。あとはやっぱり全日本のときみたいに競り合って、主導権を握ることができれば面白くなってくるのかなと思います」

 今季の早大が好調な要因のひとつに、入学の時から期待され続けてきた現・4年生が今年になってようやく本格化したことがある。16名のエントリーメンバーにも4年生が7名入った。

 全日本では、1区で武田凜太郎が東洋大の服部弾馬には突き放されたが、駒大の工藤有生に競り勝って2位で中継。そのタスキを受けた平和真は、追いついてきた青学大の準エースの田村和希にラストでかわされたが、一時は引き離す走りを見せて1秒差の2位でつないだ。

 そしてケガで出遅れていたものの、今年になって主力へと成長した鈴木洋平が、青学大の吉永竜聖を突き放しトップに立つなど、4年生が機能した。さらに前回の箱根は9区区間賞で、相楽監督も長い距離では信頼を置く井戸浩貴や、前回は6区で区間4位になった佐藤淳も期待されている4年生だ。

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