箱根駅伝・早稲田大のカギは4年生。
往路で青学大に食らいつけるか

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT(試合)

今年の箱根では3区を走り、今季調子を上げている4年の武田凜太郎(左)今年の箱根では3区を走り、今季調子を上げている4年の武田凜太郎(左) 青山学院大学が大学駅伝3冠と3連覇を狙う第93回箱根駅伝。戦力的には、学生ナンバー1と言えるエースの一色恭志を有し、前回の箱根駅伝では1区を1位で中継してから一度も先頭を譲らず、2位の東洋大に7分以上の差をつけたメンバーも6名残っている。その上、今年の出雲駅伝と全日本大学駅伝では、新戦力も好走するなど完全に青学大が一歩抜け出しているという状況だ。

 ただ、死角らしい死角が見当たらないとしても、他大学にも3連覇(過去4大学のみ)や、3冠(3大学のみ)を簡単に達成させるわけにはいかないという意地がある。

 その青学大の優勝を阻止する可能性を持つ一番手が、11月の全日本大学駅伝では3区でトップに立ち、最終8区の序盤まで青学大の前を走った早稲田大学だろう。

「青山を上回るためというより、自分たちの力を出そうという面で出雲も全日本も手応えがありました。今年のチームは昨年のチームを確実に上回っているので、全日本でも1、2、3区で流れを作って4区の永山博基(2年)からリスタート。5区と6区はつなぎだけど多分上位で来られるからと話していました。ただ『今年は拮抗しているから先頭かもしれないし、6~7番かもかしれないよ』とも話していたなかで、自分たちの狙った通りのレースはできたのかなと思います」

 こう話す相楽豊監督だが、青学大の強さは認めている。

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