箱根駅伝・早稲田大のカギは4年生。往路で青学大に食らいつけるか (5ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT(試合)

 2区には全日本の準エース区間の4区で区間賞を獲得し、11月には1万mの記録を28分25秒85まで伸ばした永山博基(2年)の起用が有力だが、彼が一色にかわされても僅差でつなげれば、平と鈴木を置ける3区と4区では青学大とも互角かそれ以上に戦える可能性がある。

「キーポイントは上りの5区でどういう走りができるかになると思います。というところで4区までは青学大を含めて、トントンかそれ以上で来られれば......。裏を返せば青学大は6区の小野田くんが57分台でいくと聞いているので、そうなれば5区が終わって2分くらいは差をつけておかないと抜かれてしまいます。全日本もそうでしたが、どこの区間で何分何秒というのは計算できないので、全区間のラスト100mの秒差を積み重ねて、どのくらい貯金できるかという発想でいくことになると思います。箱根も流れによってはものすごい差をつけられるかもしれないし、勝つためには秒のやりとりが大事になってくると思っています」

 5区と6区は前回走った安井雄一(3年)と佐藤が有力だ。復路に関しては、前回9区と10区を走った井戸と藤原滋記(3年)には速いペースで入って我慢する走りを意図的にやらせて、そういった走りに対応できるようになっているという。ほかにも太田や新迫志希(1年)や清水、長い距離が強い石田康幸(3年)も候補になってくる。

 往路でどこまで青学大と勝負ができるか。早大の勝機はそこに尽きるだろう。

■陸上 記事一覧>>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る