名古屋ウィメンズマラソンで福士加代子を脅かす存在は現れるか?
2013年のアジア大会では、ユニスジェプキルイ・キルワ(左)に次いで銀メダルを獲得した木崎良子(右) 1月の大阪国際女子マラソンで、日本陸連の設定記録を上回る2時間22分17秒で優勝した福士加代子(ワコール)。それでもレース後に"リオ内定"という文言がなかったために、3月13日の名古屋ウィメンズマラソンに強行出場を示唆してエントリーしたことで話題を集めた。
結局、3月1日に欠場を発表して騒動は収まったが、欠場を決めた理由のひとつとしてペースメーカーの設定が大阪の5km16分40秒ペースより遅い、16分55秒から17分00秒と発表されたことがある。16分55秒ペースで走りきっても2時間22分45秒でゴールする計算になり、陸連の設定記録2時間22分30秒に届かないのだ。
リオデジャネイロ五輪代表争いをみれば、昨年夏の世界選手権で7位になった伊藤舞(大塚製薬)が内定していることに加え、福士が大阪で設定記録を突破して優勝したことで、残りは実質的に1枠。順当なら名古屋の日本人1位がその座を手にすることになる。だが、ペースメーカーの設定タイムが遅いからといって、必ずしも2時間23分以下のレースになるとは限らない。
前回、日本歴代8位の2時間22分48秒で日本人トップになった前田彩里(ダイハツ)はケガのため出場を断念したが、ほかにも有力招待選手には日本記録保持者の野口みずき(シスメックス)を筆頭に、2時間23分34秒を持つロンドン五輪代表の木崎良子(ダイハツ)や、ベストは2時間26分05秒ながらも14年横浜国際マラソンでケニア勢などを破って優勝した田中智美(第一生命)などがいて、代表入りを虎視眈々と狙っている。さらにハーフマラソンで1時間09分台前半の記録を持つ小原怜(天満屋)や沼田未知(豊田自動織機)も、マラソン練習がうまく積めていれば可能性は持っているという状況だ。
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