【続・東京マラソンへの道】
有森裕子さんに「市民ランナーの素朴な疑問」をぶつけてみました

  • 中島彩●文 text by Nakajima Aya
  • 阿部卓功●写真 photo by Abe Takanori 久慈真史●ヘアメイク Hair & Make by Kuji Masafumi

市民ランナー・中島彩の「続・東京マラソンへの道」@番外編
女子マラソン五輪メダリスト・有森裕子さんインタビュー(前編)

 みなさん、こんにちは! 『走るフリーアナウンサー』の中島彩です。ランニングを始めて2年、これまでいろんな大会に参加してきましたが、走れば走るほど、さまざまな疑問が湧いて出てきます。そんなことってありませんか? 普段の練習やマラソン大会で気付いたことなど、私には「これってどうなんだろう?」と思うことがいっぱいあります。そこで今回は、そんな市民ランナーとしての素朴な疑問を解決すべく、バルセロナ五輪で銀、そしてアトランタ五輪で銅メダルに輝いた有森裕子さんにインタビューをしてきました! 同じように悩みを抱えている市民ランナーのためになれば、とても嬉しいです。

市民ランナーの素朴な質問に対して、ていねいに答えてくれた有森裕子さん市民ランナーの素朴な質問に対して、ていねいに答えてくれた有森裕子さん   ☆ ☆ ☆

中島 はじめまして。中島彩と申します。

有森 はじめまして。中島さんはマラソン歴、どのくらい?

中島 まだ2年なんですが、いろんな疑問が出てきたので、一度、しっかりとアドバイスをいただける方に相談したくて......。自分でいろいろ試しながら走っているのですが、誰かに教わってやってきたわけではないので、今日はたくさん教えてください!

有森 たしかにランニングに関するアドバイス本は数多く出ているけど、実際に走ってみて出てくる素朴な疑問のほうが、その人にとって正しい悩みだと思います。だから、その思いを正直に伝えてくれたほうがいいですよ。

中島 ありがとうございます! ではさっそく、まずは練習する時間帯についてうかがいたいです。私は週4日ぐらい走れたらいいなと思っているのですが、朝に走ったり、夜にしてみたり、いまだ定まらない状態なんです。朝は血圧や血糖値が上がってない状態でフラフラするし、夜は仕事で疲れていて走れなかったり......。

有森 まずは、朝がキツい原因、夜がツラい原因を解消しないとね。持久力がつきやすいのは、やはり朝ですよ。朝起きて、自分の体内にある体脂肪を燃やして走るのが理想的なの。たしかに血糖値が上がっていない状態はフラフラするけど、それは自分でコントロールできると思いますよ。フラフラするなら、バナナやハチミツなど、甘いものを少し食べてから走ると目覚めもいいから。夜に走るのは、社会人になると仕事や飲み会などで不規則な生活になるから、時間を作るのはけっこう大変。定まった時間を作りやすいのは、朝のほうだと思いますよ。

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