【箱根駅伝】ポスト柏原も断トツの層の厚さ。東洋大連覇に死角は?

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Wataru Ninomiya/PHOTO KISIMOTO

酒井監督からの信頼も厚い設楽啓太は今回も2区を走る酒井監督からの信頼も厚い設楽啓太は今回も2区を走る注目大学はどう戦うか(3)~東洋大学

区間エントリーメンバー
1区 田口雅也(2年)
2区 設楽啓太(3年) 
3区 延藤潤(3年)●
4区 今井憲久(2年)
5区 定方俊樹(3年)●
6区 市川孝徳(4年)
7区 高久龍(2年)●
8区 大津顕杜(3年)
9区 佐久間建(3年)
10区 冨岡司(4年)
※ただし●印は変更も考えられる。その場合、入ってくると予想される補欠候補は設楽悠太(3年)、服部勇馬(1年)ら。

 前回は大会記録を8分以上も上回る10時間51分38秒という記録で走り切り、区間賞も10区間中6区間で獲得する圧勝劇を見せた東洋大。4年間、チームの原動力として驚異的な走りを見せた新山の神・柏原竜二が抜けた穴をどう埋めて連覇を達成するかに注目が集まる。

「2011年に優勝した早大は、ベストメンバーではなくても11時間を切っていた。優勝するには10時間台の記録が必要になる。前回(2012年)は柏原が1時間16分39秒だったから、上りのビハインドは4分くらいのつもりでいけば10時間56分切りも見えて来る。それができれば相手がどうのこうのではなく、自分たちがしっかりアクセルを踏んで勝てると思います。去年も実際には相手を見るのではなく、それぞれがターゲットタイムを出せば勝てるという気持ちでやったし、それがひとつの安心材料にもなりましたから」

 こう語る酒井俊幸監督は、柏原の穴を埋めるべく、今季は春先から、走りの動き作りや体のケアも含め、これまでより緻密な練習メニューを組んだ。さらに夏合宿前に山を走るトレイルランも取り入れたことで故障者が少なくなり、10月には「前回はエントリーした16人のレベルが接近していて『誰が走っても』という状態だったが、16人に入れるかどうかという選手まで含めたレベルでは今年のほうが上」と、層の厚さに自信を持つほどだった。

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