パラ競泳・一ノ瀬メイは「差別」の根源を探求。廃絶を願い発信力も強化 (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 そういう意味で、たくさんの人のきっかけになるのが食事なのかな、と思ったんです。自分の身体に入り、文字どおり自分の身になるものが、どこから来て、どういう方法で、どういうプロセスを経てお皿に乗っているのか? それらを知ることは、自分に目を向けることになるし、社会を見つめることにもつながる。食事で変えられることって、たくさんあるのかなと思っています」

 ヴィーガンという言葉を聞いた時に、多くの人は「ゼロか100か」と捉えがちだが、そうではないとも彼女は言う。

 以前より少しだけ優しい視線で自身や社会に目を向け、「今の自分ができる範囲での100を目指してもらうこと」......それが、彼女が願う「理想」だ。

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