2018.11.29

井上雄彦が語る車いすバスケ世界選手権。
日本代表の闘いは一見の価値あり

  • 井上雄彦●取材・文市川光治(スタジオ光)●構成・文名古桂士、伊藤真吾(X-1)●撮影・文

※この記事はヤングジャンプ42号掲載の記事を再録したものです

井上雄彦のシンペーJAPAN密着。『世界選手権観戦記』(後編)

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8月21日【決勝トーナメント1回戦】スペイン戦
 トーナメント1回戦の相手は、グループリーグで予想外の3連敗を喫しD組4位となったスペインに決まった。リオ銀メダルのまぎれもない強豪。もっとも相手がどこであれ、ベスト4を目指す以上ここからは勝利という結果が求められる。

日本は、強豪スペインを相手になかなかリズムに乗れず 立ち上がり、スペインは3連敗の後だからかエナジーレベルが低いように見える。早めにガツンと叩いて、「これは勝てないな」という感じに持っていけたら最高なのだが。

 相手に付き合っているうちにスペインチームにだんだん火がつき、その気になってくるような展開はプラスアルファの勢いをもたらしかねないので避けたい。

 1Qは14-10で日本リード。スペインのヘッドコーチが凄い形相で選手たちを怒鳴りつける。発破をかけているのかも知れない。日本は高さのある秋田啓(25番)がこれまでと打って変わってインサイドで仕事ができない。スペインの高さのプレッシャーが効いてるのか。

 2Q に入ると試合の流れは大きくスペインに傾いた。まさしく息を吹き返したかのようなスペインの攻勢を浴び続ける日本。7分17秒の間に16-3のランを許してしまう。