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井上雄彦が見た車いすバスケ
男子世界選手権。日本は予選1位の快挙!

  • 井上雄彦●取材・文市川光治(スタジオ光)●構成・文名古桂士、伊藤真吾(X-1)●撮影・文

※この記事はヤングジャンプ42号掲載の記事を再録したものです

井上雄彦のシンペーJAPAN密着。『世界選手権観戦記』(前編)

8月16日から26日まで、ドイツ・ハンブルクで行なわれた世界選手権を井上雄彦が完全密着。シンペーJAPAN、どう闘った!?

8月17日 【GAME1】イタリア戦
 初戦の立ち上がりは大会全体の入りでもある。及川晋平ヘッドコーチ(HC)は、この立ち上がりを「何が上手く使えるか、何がそうでないかを見極める時間帯」と捉えていた。

長いプレータイムは信頼の証。シンペーJAPANの中心はキャプテン・豊島英長いプレータイムは信頼の証。シンペーJAPANの中心はキャプテン・豊島英 両チームともオフェンスは硬さが見られる。ガチャガチャした混沌の中からどちらが流れを掴むか。

 バスケットではいつも上手くいくわけではないのがオフェンス。日本はオフェンスのミスから失点し、嫌な流れになりそうだったが、運動量豊富なディフェンスが自らを助ける。高い位置からプレッシャーをかける日本のディフェンスにイタリアは対応を迫られたが、決定的な答えはないようだ。ボールを奪い、速い攻めで加点していく日本。

 なかなか落ち着かない試合だった。日本の得点は58点と伸び悩んだが、イタリアを50点に抑え、試合の流れを渡すことはなかった。

 日本はこの日、「自分たちのディフェンスは間違いない」という手応えと自信と、初戦の勝利を手に入れた。

「全勝するつもりで行く」(13番/藤本怜央)白星スタートは何よりのエネルギーになる。藤本は次戦のトルコを一番やりたかった相手と捉える。2年前のリオパラリンピックで、しっかり用意してきたはずの日本のバスケで挑み、はね返されて敗れた相手だからだ。高さのある、典型的なヨーロッパのチームであるトルコに今の日本のバスケットをやりきって勝てるか。明日早くも大一番を迎える。

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