31歳差の団結力。ウィルチェアーラグビー日本代表が世界王者に! (4ページ目)

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 越智貴雄●写真 photo by Ochi Takao

「勝也と障がいが似ているライリーも14歳で競技をはじめ、今はこれだけの名選手になった。だから、16歳の彼はハイレベルな戦いを見るために、ここにいること自体に意味があったし、たとえ出番が少なくてもライリーに激しいタックルをされたことが勝也にとって収穫になったはずだ。日本代表は、従来の選手の組み合わせに加えて、新人の彼を起用したことで、世界に2020年東京パラリンピックにつながる伸びしろを見せられた」

 金メダルを手にした橋本の目標も「東京パラリンピックのメンバーに選ばれる」ことから、「活躍すること」に変化した。

「次はコートで長くプレーしたい。次はライリーとも互角に並走できるように、練習量を増やしてがんばりたい」

 その橋本とは「親子ほどの年齢差」の岸はこう話す。

「今大会は同部屋で過ごし、最近のアイドルの話はこちらが教えてもらう一方だけど(笑)、勝也との年齢差は感じない。一緒に戦う仲間だと思っている。今回頂点に立ちましたけど、チャレンジャーの気持ちを忘れずに、次の試合、そして2020年の本番に向けてさらに練習を続けていきたい」

 16歳と47歳。年齢も障害も異なるが、次の東京で金メダルを獲りたいという目標は同じところにある。

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