コートに帰ってきた国枝慎吾「東京パラより、まずグランドスラム」

  • 荒木美晴●取材・文・写真 text&photo by Araki Miharu

 昨年11月から右肘痛の再発のため休養していた国枝慎吾(ユニクロ)が、コートに帰ってきた。4月20日に兵庫県三木市で開幕した「ダンロップ神戸オープン」で復帰。シングルスで初戦から決勝まで1セットも落とさず見事優勝を果たした。しかし、本人は「まだ20~30点」。リスタートを切った国枝に、休養中の心境や今後のビジョンを聞いた。

リオパラ以降の休養期間を経て、復帰戦を優勝で飾った国枝慎吾選手リオパラ以降の休養期間を経て、復帰戦を優勝で飾った国枝慎吾選手―― リオパラリンピック以来の実戦となりました。初戦から決勝まで4試合を戦った感想は?

国枝慎吾(以下、国枝)肘の状態を見ながらでしたが、初日と比べると少しずつよくなってきました。夜は眠りが浅くなったり、練習じゃ得られない緊張感を久しぶりに味わいました。課題もわかりましたし、5月のジャパンオープン(福岡)を前に眞田(卓)選手とも戦えてよかったです。

―― 復帰を決めたタイミングとその理由は?

国枝 出場を決めたのは大会の前週くらいです。週に1回1時間から始めた練習が、ようやく4月に入ってから週5日3時間という通常の練習量までやれるようになった。それで、シングルスだけなら大丈夫かなと思ってエントリーしました。

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