日本唯一の団体金メダル。
ゴールボール女子はリオパラで再び輝くか

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • photo by AFLO SPORT

 4年前、パラリンピックの団体競技として日本初の金メダルを獲得した競技がある。視覚障害(弱視、全盲)の選手がアイシェードで目隠しをし、鈴の入ったボールの音や相手選手の足音、気配を頼りにプレーする「ゴールボール」だ。前後半各12分、合計24分の試合は3人対3人で行なわれ、互いにボールを高さ1.3m×幅9mのゴール目がけて投げ合って得点を競う。

感覚を研ぎ澄まし、全身を使ってゴールを守る感覚を研ぎ澄まし、全身を使ってゴールを守る 日本は、センターの浦田理恵を中心として守備が強い。ロンドンパラリンピックでも堅守を武器に決勝まで勝ち上がると、決勝では優勝候補の筆頭・中国を完封し、1-0で勝利。歴史的な金メダルを獲得し、選手や関係者は歓喜に沸いた。

 その後、キャプテンだった小宮正江が引退。エースの安達阿記子らロンドンを経験した4選手が残り、新たなチームをスタートさせた。リオ大会では、浦田がキャプテンとなり、2大会連続の金メダルを狙っている。

「日本の武器はやはりディフェンス。3人でひとつの壁を作り、まずはパーフェクトに抑える。3人がお互いの距離感のズレをなくし、壁がちぎれないよう精度を高めてリオに向かいたい。しっかりと準備をすれば、結果は必ずついてくると思います」と浦田は話している。

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