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女子ボートレーサー・守屋美穂の強さの源泉は自信のなさ? メモを取る理由、オッズを見ない意味も語る (4ページ目)

  • 杉田純●取材・文 text by Sugita Jun

真摯にレースと向き合う守屋 photo by Ishikawa Takao真摯にレースと向き合う守屋 photo by Ishikawa Takaoこの記事に関連する写真を見る レースは6人で競うが、水面に出るまではずっと自分との戦いだ。それを繰り返した先に理想とするレースがある。自分と向き合い続ける、その芯の強さが守屋美穂というひとりの女性を強豪レーサーたらしめているゆえんなのだろう。

「自信がない」と守屋は言う。だが自信がないからこそ、逆説的に地道な努力を続けられるのかもしれない。

 守屋に今後の選手生活の目標を問うと、こんな答えが返ってきた。

「う~ん、もっと周りを見られる大人になりたい。タイトルも獲りたいですけど、年齢に見合った気持ちの余裕が欲しいです。余裕そうに見えていることもあるかもしれませんけど、自分のことでいっぱいいっぱいなこともあるので。昔もレースのことを考えていましたけど、もっと考えなきゃいけないことに気づけましたね」

 守屋は今年、36歳になった。選手寿命が長いボートレース界では、まだまだ一線級を担える世代だ。華やかさと強さを兼ね備える女子ボートレーサー。彼女はその中心を、これからも担い続けていくだろう。

インタビュー後編はこちら>> 「レディースチャンピオンでGⅠ初優勝を期す守屋美穂」

【Profile】
守屋美穂(もりや・みほ)
1989年1月20日生まれ、岡山県出身。高校3年時に全国高等学校女子ウエイトリフティング競技選手権大会(48kg級)で優勝。2007年にボートレーサーとしてデビューし、13年2月に初優勝を飾る。GⅡでは4度の優勝を誇る。

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