ルーキーシリーズ残り2開催 優勝は競輪家系4代目の高木萌那 か、社会人経験&既婚の大浦彩瑛か、最強女王のリベンジか? (2ページ目)
【練習の成果を本番で発揮】
高木は日本競輪選手養成所の入所当初から注目されていた選手のひとり。父親が現役選手の高木和仁(76期)で、祖父の工藤元司郎(16期)、曾祖父もともに元競輪選手。萌那でなんと4代目となる。まさにサラブレッドと呼ぶにふさわしい存在だ。運動能力も高く、競輪選手を目指す前に打ち込んでいた野球では、高校時代にキャッチャーとして全国優勝も経験している。
一方、大浦は中学、高校と陸上短距離に励むが、その後、競技を続けることはなく、航空関連の企業で社会人を3年半経験。その間に結婚もしていたが、自分の好きなこと、得意なことを仕事にしたいと考え、体力に自信があり、自転車に乗ることが好きだったことから、ガールズケイリンを目指した。
高木、大浦とも、自転車競技未経験者が受験する適性試験で日本競輪選手養成所に入所。そこでメキメキと頭角を表し、高木は在所成績3位、卒業記念レース3着の好成績を残す。大浦は在所成績8位ながら、最後の第3回記録会で200mTT、400mTT、500mTTのいずれも2位のタイムを記録。能力別S、ゴールデンキャップ獲得と、最高ランクをたたき出した。
卒業記念レースで表彰台に立った高木萌那 写真提供:JKAこの記事に関連する写真を見る
3月上旬の卒業式後も、たゆまぬ努力を続けたふたり。高木は「(ホームバンク)久留米の先輩、小林優香さん(106期)、林真奈美さん(110期)、大久保花梨(112期)さん、枝光美奈さん(124期)と一緒に走るときには、スピードを意識した練習をしたり、バイクの後ろについて走る練習のときには、トップスピードの向上とその持続時間を意識してやっていました」と、ハイレベルの選手たちのなかで、さらなるレベルアップを図れたという。
大浦も、ホームバンクの川崎競輪場所属の選手たちと「朝から交じって練習をして、一緒に全力疾走することによって、接近戦に少しずつ慣れることができたと思います」とレースの感覚を養うとともに、駆け引きも磨いていったという。
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