駒大スポーツ新聞「コマスポ」の奮闘 お金も時間も足りないけど...「スポーツが好きだから」「青春を追いかけるのが青春」 (3ページ目)
【少人数でも大きな愛と熱】
学業の合間に試合や合宿などの取材を熱心に行なう編集部員は、駒澤大の各部の選手に関して誰よりも詳しいと自負していると口をそろえる。ともに陸上班の中西さんと宮澤さんは、陸上専門誌を読みながらふたりで2時間も電話で話すことがあるという。
「取材も一緒に行って、授業の合間とか暇があれば一緒にいて、過ごす時間が誰よりも長い。『あの選手のこのコメントがいい』『この前の記録見た?』と話が尽きなくて、ずっとふたりで陸上のことについてしゃべってます」と、ふたりは話す。
そんな先輩たちの姿を見て、陸上班のチーフを引き継ぐGMS学部2年の大塩希美さんは打ち明ける。
「先輩たちの熱量がすごいんです。目から出ているビームで紙が焦げるんじゃないかと思ってしまうほど雑誌を読み込んでいて(笑)。正直、引き継いで私がチーフになることはプレッシャーです」
「どの取材に行ってもいつも感動します。恵まれた環境のなかで新聞づくりができて、形に残せることに喜びを感じます」と大塩さん photo by Kitagawa Naokiこの記事に関連する写真を見る そんな大塩さんも、「部員が少ないからこその絆の深さを感じています。前回の校了日に2年生でカラオケに行ったんです。深夜2時くらいにいきなり日本ハムの応援歌を誰かが入れて。すると次に楽天、そして阪神の六甲おろし、中日と続いて、最後になぜか早稲田大の応援歌。こんな集団、なかなかいないですよね。同期が大好きです」と笑顔を見せる。
スポーツが好きという熱量は後輩たちにもしっかり受け継がれているのだろう。
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