モーグル金メダリストの里谷多英は今?「仕事がうまくいって上司に褒められるとうれしい」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

――プロデューサーはチームのトップ。部下をもって仕事をする、というのはどんな感じですか。

「そこはまだ、課題が多いですね。うまく部下を使えていないです。みんな、仲はいいのですが、部下のみなさんのほうが私より社歴やこの仕事にかかわっている期間が長くて、私よりも知っていることが多いんです。それで、教えるとか、指示するというより、つい何でも聞いてしまって......。その結果、役職とか関係なくなってしまうので、もう少し自分がしっかりしないといけないな、と。頭のなかをきちんと整理して、チームをうまく回していけるようにならないといけないな、と思っています」

――忙しい日々のなか、息抜きも大切だと思います。お休みの日には何かしら趣味を楽しんだりしていますか。

「私、趣味がないんですよ。ランニングとかも嫌いですし、ゴルフもダメで、釣りもあまり楽しめず......(苦笑)。たまにジムに行って、ウエイトトレーニングをするくらいです。コロナ禍でテレワークが中心だった頃は、家にいて料理もするようになったんですが、最近はまた、そういう時間もなくなってしまって。

 あっ、でも、旅行は好きです。特にスキーをしない旅行がいいですね(笑)。海外にもよく母親と行っていました。本当は来年、休みをとって北京五輪を見に行きたかったんですけど、無観客開催で行けなくなってしまって。それは、すごく残念です」

――その北京五輪ですが、フリースタイル・スキーモーグルで気になる選手、注目している選手などはいますか。

「男子は、堀島(行真)選手。メダルに最も近い存在だと思いますね。女子は、川村(あんり)選手、冨高(日向子)選手、住吉(輝紗良)選手とか、みんなすごくて、表彰台独占というのも夢ではないんじゃないかと」

――今の選手たちを見て、何か思うことはありますか。

「私たちの頃とは、エアのレベルがまったく違いますね。最初からエア中心に練習しているのもあると思うのですが、今の選手たちはすごくレベルが高いです。でも、滑りは昔の選手のほうがうまかったかな(笑)。(上村)愛子のほうがうまいと思います」

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