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体操・村上茉愛へ盟友・寺本明日香が託す思い。57年ぶりのメダルへ「絶対にいける」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

ライバルであり親友として切磋琢磨してきた村上茉愛(右)と寺本明日香ライバルであり親友として切磋琢磨してきた村上茉愛(右)と寺本明日香 今年4月の全日本選手権に続いて、東京五輪代表選考会として行なわれた5月のNHK杯。体操女子は、個人枠を除く団体4枠の代表が決定する大会だった。全日本選手権の予選と決勝の得点合計は107.162点で代表争いでは6位につけていた寺本明日香は、最初の跳馬で全選手最高の14.733点を出したが、結果は5位。代表の座を逃した。

 それでも寺本は、試合後には「スッキリしちゃってます」と明るい表情を見せた。昨年2月にアキレス腱断裂で手術を受け、復帰した12月の全日本個人総合選手権は13位。「(12月から)5カ月間でここまで戻してきたけれど、気持ちの波もありました」と話していた。

 寺本は14歳で全日本選手権4位になると、シニア国際年齢の16歳に達した2011年にはNHK杯で4位になって世界選手権代表入りし、2012年ロンドン五輪団体出場権獲得に貢献した。ロンドン五輪では団体8位で個人総合11位に。翌2013年のワールドカップ東京大会では日本女子初の個人総合優勝を果たした。2015年からは代表チームのキャプテンを任され、2016年リオデジャネイロ五輪では団体を4位まで引き上げ、個人総合は1964年東京五輪の池田敬子の6位以来の入賞となる、8位だった。そして、エース村上茉愛がケガで欠場した2019年世界選手権では、チームを牽引して団体で東京五輪の出場権獲得を果たした。

「代表に入った最初の頃は先輩たちを追いかけるだけで、その後自分がキャプテンを務めるとは想像もしていなかったし、できないと思っていました。でも2015年の世界選手権でキャプテンをした時に大変だと思ったけれど、自分が日本を引っ張っていくというのを意識し始めました」

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